NINTENDO DS用ソフト《逆転裁判》蘇る逆転 特別法廷
  上演時間 約9分
・・・・ この作品は、ゲーム《逆転裁判》公式サイトの動画より
シナリオに起こさせて頂きました。
個人的に楽しむ以外の目的でのご使用はお止めください。


配役表(♂:4 ♀:2 両:1) ※をご覧下さい



 ※本編では裁判官は♂ですが、♀でやってもいいかも知れません。  
   ・・・・茜は、最後のほうに、一言だけですので、被り推奨です。※ 




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ナレ 「2005年9月17日 某時刻
幕張メッセ 特別法廷」

ざわざわ・・・
ナレ

「ざわめく法廷内に、
カンッ!裁判官の木槌を鳴らす音が響く。」

サイバンカン 「・・・・それでは、とりあえず開廷します。」
ナルホド 「弁護側、ジュンビ完了しています。」
ミツルギ 「検察側・・・・もとより。」

ナレ

「慣れ親しんだ法廷、いつもの顔ぶれ。
そんな中・・・・驚いた様子で裁判官が話し出す。」

サイバンカン 「今日は、いつもとちがう熱気を感じますな。」
マヨイ 「なんか、”見られてるッ!”みたいな感じがするよ。」

ナレ

「それもその筈。この法廷は、いつもと違い
それぞれがフルボイスで喋るという、いわば特別法廷なのである。
それだけに、外野からの視線も熱い!・・・・
本来は、掛け声以外”ポポポ”という電子音で会話をしている・・・・。」

ミツルギ 「大観衆を前にモウシワケないが、事件自体は大したコトはない。
・・・・被害者のイトノコギリ刑事を。」
イトノコ 「”大したコトない”とはなんスか!
自分の・・・・自分のヒルのお楽しみが、盗まれちまったッス!
ステーキ弁当との、ジューシィなヒトトキを・・・・
そこの女の子にッ!」
マヨイ 「あ、あたしですか?」

ナレ

「いつの間にか証言台に立ち、声を張り上げる糸鋸刑事。
酷く興奮しているようだ・・・・
発言は続く。」

イトノコ 「・・・・自分は見たッス!
刑事課から逃げていった、あの後姿・・・・たしかに、アンタッス!」
ナルホド 「また疑われてるみたいだね。マヨイちゃん。」
マヨイ 「うううう・・・・ちょっと行ってくるよ。」

ナレ

「参ったなという表情の真宵・・・
身に覚えの無い罪を着せられ、潔白を晴らすべく証言台に立つ。
・・・・証言開始」

マヨイ 「事件の起こったのは、9月15日のおヒル、でしたよね。
そのころなら、法廷の休憩室で《逆転裁判》やってましたよ。
休憩室には御剣検事もいて
ものほしそうな目で、見てたっけ。
うらやましかったんでしょうね。あたしの《逆転裁判》。」
ミツルギ 異義あり!
何を言う!わ、私は、その・・・・
《逆転裁判》ぐらい、たしなみとしてちゃんともっているッ!」
サイバンカン 「まあまあ、御剣検事。それより、どうなのですかな?
被告人の証言が事実ならば、あなたじしんが”目撃者”ですが・・・・」
ミツルギ 「たしかに・・・・私は休憩室でこの少女の姿を見た。・・・・しかし。
残念ながら・・・・この証人のコトバは、信用できないッ!」
マヨイ 「え・・・・・・」
ミツルギ 「あのとき、キミが手にしていたのは《逆転裁判》ではなかった!」
サイバンカン 「ど、どういうコトですかな?」
ミツルギ 「私は常に、シリポケットに《逆転裁判》を持ち歩いている。
しかし!彼女が持っていたのは、明らかにコレではなかった!」

ナレ

「勢いよく、どこからか愛用のゲームボーイアドバンスSP
(ピンク色)を取り出し突きつける御剣!」

ナルホド 異義あり!
御剣検事、きみが持っているのは、ゲームボーイアドバンスSPだよ。」
ミツルギ 「それがなんだと言うのだ。」
ナルホド 「まだ、わからないのかい?・・・・真宵ちゃんが遊んでいたのは、
コイツだったのです!」

ナレ

「今度は成歩堂が、御剣の出したものと”類似はしているが
全く別物”の携帯ゲーム機を付き付ける!」

ミツルギ 「な・・・・なんだそれは!
私のマシンよりも、ひとまわり大きいようだが・・・・」
ナルホド 「《NINTENDO DS》だよ。
シリーズ最新作《蘇る逆転》が発売されたばかりのね!」
ミツルギ 「なにィィッ!」

ざわざわ・・・・
ナレ

「ざわめき出す法廷内・・・・傍聴席のどこからか
    
(カッコ悪ぅい・・・・あの検事さん)
(今どき、NINTENDO DSも知らないなんて・・・・)
    
・・・・ 等の声が聞こえてくる」

ナルホド 「言いにくいけど・・・・かなり好感度下がったぞ、今ので。」←ポポポ
マヨイ 「そもそも、ピンクのアドバンスもどうかと思うな。言いにくいけど。」←ポポポ

ナレ

「どさくさに紛れ、いつもの電子音で会話をし出す成歩堂と真宵。」

ミツルギ 「言いにくいトコロだけ”ポポポ”ですますなッ!」

ナレ

「カンッ!裁判官が木槌を鳴らす。」

サイバンカン 「・・・・どうやら、いきなりアリバイ成立のようですね。」
ミツルギ 異義あり!
だ・・・・だいたい、その、コレはなぜ、画面が2つもあるのだッ!
どういう意味があると言うのかッ!」
マヨイ 「なんか、論点がズレてきましたね。」
ナルホド 「2つの画面・・・・その意味はいずれ明らかになるさ。」
ミツルギ 「しかも!コレは、ビミョーに大きいッ!
私はいつも、シリポケットに入れて持ち歩くことにしているのだが・・・・
これでは、シリポケットに入らないではないかッ!」

ナレ

「事件本来の話とは外れて、熱くなる御剣。負けじと声を上げる成歩堂。」

ナルホド 異義あり!
ここに、ゲームボーイアドバンスの取扱説明書があります。
16ページ・・・・ハッキリ書いてあります。
『ズボンのポケットに入れないで下さい』」
ミツルギ 「なにッ・・・・!」
ナルホド 「・・・・つまり、御剣検事!
シリポケットに入れている時点で、きみの取り扱いは違法だッ!」
ミツルギ 「なんだとぉぉぉッ!シリポケットが違法・・・・
それでは・・・・この大きさは、問題にならないということかッ!」
サイバンカン 「御剣検事、シリポケットはやめたほうがいいでしょう。」
マヨイ 「あたしも、どうかと思いますよ。シリポケットは。」
ミツルギ 異義あり!
と・・・・とにかく。残念ながら、キミのアリバイは成立しない!」
マヨイ 「え・・・・・・」
ミツルギ 「たしかに私は、休憩室でキミを見た。しかし・・・・
モンダイは、いったいそれが”いつ”だったのか?」
ナルホド 「ど・・・・どういうことだ?」
ミツルギ 「あの裁判は、9月14日と15日の2日間にわたって、行われた。
私が彼女を目撃したのが、事件のあった15日だとは断言できない!
つまり。アリバイはまだ、成立しないのだよ。」
ナルホド 異義あり!
ここに、《蘇る逆転》の発売告知があります。
このゲームの発売日は・・・・9月15日!」
ミツルギ 「な、なんだと!」
ナルホド 「きみが彼女を見たのは、15日しかあり得ないのさ!」
ミツルギ 「ぐ・・・・なぜだッ!いつものキサマならば・・・・
つきつける前に 法廷記録を開いて、モタモタしていたハズ・・・・」
ナルホド 「今回から、証拠品をリストで見られるようになったんだよ。
これからはもう、モタモタなんかするもんかッ!」
ミツルギ 「むぐぐぐぅぅっ!」

ナレ

「やられたという表情の御剣。裁判官がカンッ!と木槌を一突きする。」

サイバンカン 「この2画面には、そんな深い意味があったのですね。」
ミツルギ 異義あり!
ザンネンだが・・・・。もうひとつ、キミは見落としをしている!」

ナレ

「諦めの付かない御剣が、またも声を上げる!」

ナルホド 「なんだと・・・・!」
ミツルギ 「真宵クンが遊んでいたゲームが《逆転裁判》とはかぎらない」
サイバンカン 「ど、どういうことですかッ!」
ミツルギ 「思い出したのだよ・・・・あの日。
なんと彼女は自分の声で『異義あり』と言っていたのだ。」
ナルホド 「自分の声で・・・・?」
ミツルギ 「つねづね、妙な子だとは思っていたが・・・・
これは、他のゲームを《逆転裁判》に見せかける、偽装行為だッ!」
ナレ 「御剣の言葉に法廷内が沈黙してしまう・・・・」
ミツルギ 「な、なんだ、このイタイほどの静けさは・・・・」
ナルホド 「・・・・御剣検事。NINTENDO DSには・・・・
マイク機能がついてるんだよ。」
ミツルギ 「マイク・・・・だと?」
ナルホド 「自分の声で《異義あり》と叫んでゲームを進めることができる・・・・
つまり!真宵ちゃんが遊んでいたのは《逆転裁判》だったのです!」
ミツルギ 「そんなバカな・・・ッ!
・・・・い、異義ありッ!」

ナレ

「異義を唱えた筈だったが・・・
御剣の声に反応し、DSの成歩堂が叫ぶ!!!」

ナルホド 異義あり!」←DSの声
ミツルギ 「ヒトの声で遊ぶなッ!」

ナレ

「やられた表情の御剣・・・・
カンッ!木槌が鳴り響く。」

サイバンカン 「どうやら決着がついたようです。この少女は、ムジツですね・・・・」
イトノコ 待った!
し、しかし!自分の弁当は!あのジューシィなヒトトキはッ!」
ナルホド 「イトノコ刑事、たしか、あなたが見た”犯人”は・・・・
真宵ちゃんに似ていたそうですね。」
イトノコ 「まちがいないッス!後ろ姿しか見てないッスが。」
ナルホド 「真宵ちゃんに似た、”その子”もしかして・・・・」

ナレ

「成歩堂の脳裏にとある人物の姿が浮かび上がる・・・・」

イトノコ 「あっ!そッス!あの子にマチガイないッス!」
マヨイ 「ははあ。なるほどねー。たしかに!」
サイバンカン 「ジツはそう思ってましたぞ。この私も。」

ナレ

「次々に謎が解けたような一同。
どうやらそこには共通の人物が見えているらしい。
・・・・御剣を除いては。
不服そうな御剣。」

ミツルギ 「な、なんだッ!犯人の心当たりがあるとでも・・・・?」
ナルホド 「・・・・御剣。おまえも、コイツを買えばわかるよ。」

ナレ

「得意げな成歩堂に続き、糸鋸も得意げな笑顔で一言、」

イトノコ 「自分、ウッカリしてたッス。」

ナレ

「酷くショックを受けたような御剣・・・・」

ミツルギ 「ぬぬぅ・・・・安月給のキサマまで。」
マヨイ 「あたしもホラ 買っちゃいました。」
サイバンカン 「私も今、遊んでおりますぞ。」

ナレ

「皆それぞれに、自分のDSを取り出しアピールする。
法廷内がDSで溢れ返り、独り取り残される御剣・・・
かなりのダメージを受けながら喋りだす」

ミツルギ 「なんなのだ・・・・この大人気っぷりはァァァァァッ!」

ナレ

「叫び声をかき消すかのように、1打ち木槌を鳴らす裁判官。」

サイバンカン 「それでは・・・・ミツルギ検事。あなたに判決を言いわたします。」

ナレ

「ちょっ!おま!wwと、突っ込みを入れたくなるのは、私だけでしょうか;
・・・・裁判官が神妙な面持ちで判決を言い渡す。」

サイバンカン 有罪
・・・・御剣検事。法廷後、ただちに本体ごと買いに走るように。」
ミツルギ 「・・・・いたしかたあるまい。」

ナレ

「裁判官のイキナリな判決を冷静に受け止める御剣・・・
心なしか悔しそうでもある。
・・・・静けさを取り戻す法廷。」

サイバンカン 「それでは、本日の法廷は、これにて閉廷します!」
マヨイ 「みなさんも、《蘇る逆転》をどうぞよろしくね!」

ナレ

「何か考え込む成歩道・・・・どこからともなく現れた人物が
証言台より、話しかける。
あれ、この人誰かに似て・・・・」

アカネ 「これからは、カガク的に異義アリ!・・・・ですよ!」
イトノコ 「あ、アンタッ!自分のステーキ弁当を」

ナレ

「カンッ!木槌が糸鋸刑事の声をかき消し・・・・法廷が閉められる。
最後の女性は・・・・?ステーキ弁当の判決はどうなるのであろうか・・・・?
皆、忘れてませんか???(汗」
ナレ 「脚本・演出  巧 舟(たくみしゅう)
CAPCOM
逆転裁判蘇る逆転、好評発売中! DSで本編もお楽しみ下さいね☆」


fin.


な、、、長かった・・・(|||_ _)ノ‖ハア・・・・







《逆転裁判》蘇る逆転 特別法廷